12月 2nd, 2023
人も犬も一緒に認知症を予防しましょう。
高齢者で犬を飼っている人は、飼っていない人と認知症のリスクが4割低かったという調査報告があります。そんな犬も人と同じように、加齢とともに認知症になります。犬の認知症とそのケアについてご案内します。
東京都健康長寿医療センターの研究では、65~84歳の1万1194人を対象とし、2016~20年に認知症になった人を調べ、発症リスクを示す「オッズ比」を算定した結果、犬や猫を飼っていない人を1とした場合、犬の飼育者は0.6でした。研究者は「犬の世話を通じて、日常的な運動や社会参加の機会を維持することにより、その結果認知症の発症リスクの低下につながっている」と分析しています。
犬の認知症は、シニアになる10歳から増え始め、11~12歳で約28%、15歳以上では過半数に何らかの症状がでています。
認知症になった犬は、歩き続けたり、ほえたり、左図のような行動をします。治療法は、人間と同じく、根本療法はなく、認知機能の低下を抑える特効薬もありません。そのため、認知機能を急激に落とさないようなケアが大切です。症状は、犬の個性や進行度によっても違います。
まずは、ストレスの原因を取り除いてあげることが大切です。ケアの事例は下記を参考にしてください。
①歩き続ける
②家具や隙間などを通ろうとして、立ち尽くす
③排泄になんども失敗する
④歯を見せる、うなる、ほえるなど攻撃的になる
⑤日中ぼんやりする
⑥夜間も鳴き続ける
どんな病気もなってから治すのは大変です。日頃からの愛犬との散歩が認知症の予防になるように、人も犬も毎日の生活習慣が健康に大きく影響します。
健康をサポートする腸内細菌たちも、愛犬と同じように可愛がってください。
参考文献:「認知症犬もなります」東京新聞2023年12月1日・「犬を飼うと認知症リスクが4割低下」毎日新聞2023年11月29日