5月 2nd, 2025
アニコム損保の調査で、 慢性腎臓病が猫の病気のトップ*1であることがわかりました。
(犬は7番目に多い。) *1.保険請求件数
犬も猫も長寿化で、人と同じような病気になることが増えています。人では、成人の8人に1人が慢性腎臓病といわれています。
10歳を過ぎた高齢の猫が、 痩せてきて水をたくさん飲むようになったりしたら要注意。
腎臓が悪くなると、尿を濃縮できずに多量の薄い尿を排出するようになり、脱水を防ごうとして水をたくさん摂取するからです。
ヒトやラットの研究で、腸内細菌が関係していることがわかっています。 慢性腎臓病では、いわゆる善玉菌(乳酸菌やビフィズス菌)が少なく、悪玉菌が増加しています。
また、腎臓を傷める「インドキシル硫酸」(尿
毒素)が血液中に増えていました。インドキシル硫酸は、悪玉菌がタンパク質から作るインドールが体内で変化したもの。
①入れない!・・・ 尿毒素のもととなる物を減らす。
タンパク質を低減した腎臓病食があります。 血液中のインドキシル硫酸が少ないとの報告があります。
*強い制限は、筋肉量の低下のリスクが指摘されています。
②ためない!・・・腸内から排出する。
インドールなどを吸着する食物繊維や活性炭などを摂る。
*過剰な場合は、 便秘傾向になることもあります。
そして、今一番の注目が、
③作らない!・・・腸内細菌をととのえる。
腸内の善玉菌を増やして、 悪玉菌を減らすことで、尿毒素になるインドールを減らし、かつ、 便通もよくなるので、排せつ力も高まります。
*『乳酸菌生成エキス』は、 尿毒素を低減する働きがあります。
入れない!ため込まない!作らない!で、
人もペットも、健康的に腎臓ケアをしましょう。
参考資料 : アニコム 「家庭どうぶつ白書2019」 B&S 「すこやか No.8」
文責:(株)エクセル エクセル通信2024年1月号改訂